雨の日の荷捌きは事故率UP? 労災リスクを物理的に断つ「上屋テント」という選択肢

労災対策 A案

今回は雨天時の荷捌き作業に潜む労災リスクについてみていきましょう。労働災害の内訳を見ると墜落・転落・転倒が3割程度を占めており、これらの事故を減らすことが大切なことがわかります。特に濡れた床面は転倒災害のリスクを高めるため、できれば屋根を設置して雨水の浸入を防ぐといった根本的な解決を目指したいところですね。手軽に屋根を架けるには上屋テントがおすすめです。雨が降った時の事故を減らしたいと考えている方は、ぜひご覧になってみてください。

荷捌き場における労災の現状

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図1:陸運業の労働災害の内訳
引用)厚生労働省「荷役作業における労働災害の発生状況

厚生労働省の資料(図1)によると、陸運業の労働災害のうち75%は「荷役災害」です。荷役災害の内訳を見ると「墜落・転倒・転落」が約45%を占めており、こういった事故を減らすことが労災リスクの低減に繋がることがわかります*1

建設業などにおいても墜落・転落・転倒事故は長年の課題となっていることから、肉体労働を伴う事業にとっては避けられない課題といえるでしょう。

雨天時の荷捌き作業に潜む3つの労災リスク

屋外の荷捌き作業の安全性に大きな影響を与えるのが「雨」です。ここでは雨天時の荷捌き作業に潜む労災リスクについてみてみましょう。

濡れた床面による滑り転倒

雨が降ると床面が濡れてしまい、滑って転倒するリスクが高まります。荷捌き作業は荷物を持ち運ぶシーンが多く、特に滑りやすい傾向があります。ちょっとした段差や階段でも転落すると大きなケガに繋がるケースがあるため、雨の日は注意が必要です。

前述のとおり、労働災害の大きな割合を墜落・転落・転倒事故が占めています。しっかり対策して荷捌き場の安全性を高めましょう。

視界不良による判断ミスや接触

雨は作業員の視界を奪い、判断ミスによる思わぬ事故や接触事故を引き起こします。トラックやフォークリフトの操縦者が雨のせいで距離感を誤認するケースも多く、接触事故などに繋がっています。床面が濡れているとちょっとした接触でも転倒しやすいため、雨天時の視界の確保は大きな課題といえるでしょう。

また、雨が降ったときにイレギュラーな作業が発生すると判断ミスをしやすくなり、事故や作業遅延に繋がります。雨天時でも通常どおりに作業できる体制や環境づくりが大切です。

焦りによる事故

雨による影響で作業に遅れが発生すると、時間に追われて焦りが生じてしまいます。スピード感が求められる荷捌き場では、焦りが重大な事故に繋がるケースがあります。スケジュールが厳しいなかでも平常心で作業できるように作業員を教育することも大切ですが、イレギュラーが発生しているときのヒューマンエラーをゼロにするのは非現実です。できれば雨による影響が生じないように根本的な解決を目指したいところです。

雨天時の労災対策と屋根設置の重要性

次に、雨天時の転倒災害を防ぐための対策と、根本的な解決となる屋根の重要性について解説します。

従来の転倒対策

まずは従来の転倒災害対策をご紹介します。

  • 耐滑性のある安全靴の着用
  • 滑りにくい床材の採用
  • 荷捌き場の段差や凹凸をなくす
  • 作業マニュアルの整備
  • 定期的な安全教育

滑り転倒防止に有効なのは、耐滑性のある安全靴の着用と滑りにくい床材の採用です。安全靴は使い続けていると摩耗して滑りやすくなるため、日常的に作業前点検を行い、早めに新調するように指導しましょう。

その他にも、作業マニュアルの整備や定期的な安全教育といった取り組みが行われていますが、イレギュラーな対応を網羅するのは難しく、焦りが生じるようなシーンではこれらの成果が発揮されにくいため、効果は限定的であるといえます。

屋根設置による根本的な解決

そこでおすすめなのが、屋根の設置による根本的な解決方法です。屋根で雨の浸入を防ぐことで、床面が濡れる、雨で視界を奪われるといった問題を避けることができます。また、雨に濡れずに作業できるため、身体的にも精神的にも負担が減り、作業員は万全の態勢で作業に臨めるでしょう。

屋根は熱中症対策にも効果的です。直射日光を遮ることで荷捌き場の暑さ指数(WBGT値)を下げることができ、熱中症リスクを低減できます。屋根の設置は安全確保・生産性向上の両面で効果を期待できるため、環境改善を検討しているのであれば価値のある投資といえるでしょう。

上屋テントによる合理的かつ効率的な労災対策

屋根の設置が効果的であることをイメージできたとしても、建設プロジェクトを実行するのは簡単なことではありません。一般的な構造物で屋根を架けようとするとコストと時間がかかり、事業を継続しながら建設プロジェクトを進めるのは難しいケースが多々あります。

その際は上屋テントを検討してみてはいかがでしょうか。最短2ヶ月程度の短工期で建てられる上屋テントは、事業継続への影響を最小限に抑えながら計画でき、一般構造物と比べてコストもリーズナブルです。反射率の高い素材を選べば高い熱中症予防効果を期待できるため、夏場でも安全な作業環境を用意できます。

狭いスペースから大空間まで幅広く対応できるため、まずは気軽に相談してみることをおすすめします。

上屋テント 正方形1
上屋テント 正方形2

おわりに

さまざまな労災リスクを生む「雨」。滑り転倒は骨折などの重度の怪我に繋がるケースもあるため、しっかりと対策しておきたいところですよね。安全靴の着用などを徹底することである程度の対策はできるものの、できれば屋根を設置して根本的な解決を目指しましょう。

*1
出所)厚生労働省「荷役作業における労働災害の発生状況」
https://jsite.mhlw.go.jp/tochigi-roudoukyoku/content/contents/saigaihasseijyoukyou.pdf

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