
物流倉庫や製造工場などでは、大型車両が出入りするような作業・保管スペースにも天候や気温に左右されない環境の整備が求められています。特に近年は、効率性や安全性だけでなく、労働環境改善のために作業者の快適性も注目を集めており、設備投資の機運が高まっています。
そこで、今回は大型車両を扱うスペースにおすすめの「上屋テント」の魅力について解説します。上屋テントなら柱のない広い空間に大型車両もそのまま出入りすることができ、ウイング車の開閉も可能です。工場・倉庫で良好な作業環境を整えたいと考えている方は、ぜひご覧になってみてください。
- 1. 工場・倉庫でよくある大型車両に関する悩み
- 1.1. 屋根付き大型車両の駐停車スペースが欲しい
- 1.2. 猛暑下の荷下ろし作業をラクにしたい
- 1.3. 雨天時に荷物を濡らしたくない
- 1.4. 大型車両が乗り入れられる保管スペースが欲しい
- 1.5. 狭いスペースに屋根を架けたい
- 2. 大型車両に屋根を架けるなら「上屋テント」がおすすめ
- 2.1. 上屋テントとは
- 2.2. 上屋テントが工場・倉庫におすすめの理由
- 3. 上屋テントのユースケース
- 3.1. 駐車スペースに設置して車両の清潔さを保つ
- 3.2. 工場・倉庫の隣に設置して作業・快適性を高める
- 3.3. 一時保管スペースに設置して荷物を守る
- 3.4. 通路に設置して安全性を高める
- 4. おわりに
工場・倉庫でよくある大型車両に関する悩み
日常的にトラックなどが出入りする工場・倉庫では、大型車両の取り扱いに関するさまざまな悩みがありますよね。まずは改めてそれらの悩みをみてみましょう。
屋根付き大型車両の駐停車スペースが欲しい
大型車両は屋根付きの駐停車スペースを確保するのが難しく、雨や直射日光に晒されてしまうケースが少なくありません。車体が雨で汚れたり、積載物が濡れたりすることが悩みになっている工場や倉庫もあるでしょう。また、夏場は直射日光による熱で車内温度が上昇し、アイドリングストップ中に運転手が熱中症リスクに晒されることや、積載物の品質低下が懸念される場合もあります。
猛暑下の荷下ろし作業をラクにしたい
夏場の炎天下での荷下ろし作業は作業者にとって大きな負担になっており、健康被害にも繋がっていることから大きな課題として挙げられています。特に金属製コンテナは内部が高温になりやすく、熱中症リスクが高まります。温暖化により夏場の猛暑が和らぐことは期待しづらいため、積極的に作業環境を整えていきたいところですね。
雨天時に荷物を濡らしたくない
積荷の種類によっては、雨に濡れてしまうと品質や安全性に影響を及ぼすことも考えられます。濡れてしまった製品の返品・再梱包などの二次的コストも発生してしまうため、雨天でも安心して荷下ろしができる環境を求めている工場や倉庫は少なくないでしょう。
大型車両が乗り入れられる保管スペースが欲しい
大型車両が保管スペースに乗り入れられないと、小型トラックやフォークリフトなどによる移送が必要になり効率が落ちてしまいますよね。また、一時的な保管スペースを確保する場合も大型車両が乗り入れられる十分な高さを持った建物を用意するのは簡単ではありません。できることならリーズナブルなソリューションで作業性のよい一時保管スペースを確保したいところです。
狭いスペースに屋根を架けたい
工場や倉庫を増築していくと施設間のスペースが狭くなってしまい、建物を新築するのは難しくなってしまうケースもあります。既存施設間の狭小スペースを有効活用して作業場を確保したい場合は、屋根だけでも設置できると良好な作業環境を整えることができます。
大型車両に屋根を架けるなら「上屋テント」がおすすめ
上記の悩みを解決するのにおすすめなのが「上屋テント」です。ここでは、上屋テントの基本から、メリットやおすすめの理由について解説します。
上屋テントとは
上屋テントとは、柱と梁で構成された骨組みに屋根の膜材のみを取り付けるシンプルな構造物です。壁がなく内部柱もほとんどないため、大型車両も乗り入れできるスペースを確保できます。短工期かつ安価に屋根を架けられることから、壁が不要な作業・保管スペースでは非常に有効なソリューションとして好評を博しています。

・短工期・低価格で屋根を架けられる
・小規模な基礎構造により小さいスペースに建てられる
・最大13mの高さまで対応可能で大型トラックやウイング車も乗り入れられる
・膜材によって明るさと開放感を確保できる
・軽量で安全性が高い
上屋テントの魅力のひとつは、手軽に設置できることです。一般的な建築物と比較すると短工期かつ低価格で屋根を架けられます。また、上部架構が軽量であることから小規模な基礎構造で支えることができ、既存施設に近接したスペースや不整形地にも柔軟に対応します。
上記のとおり手軽な架構でありながら、良好な作業環境の整備に役立つこともメリットです。最大13mの高さまで対応可能なので、屋根の下でウイング車を開くこともできます。膜材には透光性があるため屋根の下は明るく開放的になり、手元が見やすいだけでなくポジティブな気持ちで働ける空間を実現します。
軽量なので地震力の影響を受けにくく、強風に対してもしっかりと構造計算を行っていることから高い安全性を期待できます。安全第一の製造工場や物流倉庫でも安心してご利用いただけます。
上屋テントが工場・倉庫におすすめの理由
・良好な作業環境が求められている
・柔軟な対応が可能
・手軽に建てられる
若い働き手を増やすため、さまざまな業界で労働環境改善の必要性が叫ばれています。製造業や物流業も例外ではなく、運搬車両の運転手や作業者を雨・直射日光から守り負担を減らすことも課題のひとつです。上屋テントは工期が短く狭いスペースにも建てられるため、事業環境の変化に合わせて柔軟な対応ができます。
コスト・スケジュール・スペースといった観点から新しく建物を建てるのは難しい場合には、上屋テントの「手軽さ」と「柔軟性」が唯一無二の価値を提供できるかもしれません。
上屋テントのユースケース
ここでは上屋テントの代表的なユースケースをご紹介します。
駐車スペースに設置して車両の清潔さを保つ

駐車スペースに上屋テントで屋根を架けることにより、車両を雨から守り清潔さを保つことができます。上の写真は、水素供給設備の屋根として上屋テントを活用し、安全かつ快適な水素の積み込み作業を実現している例です。水素を扱うことから膜材には火災に強いPVCコーティングガラス繊維布(B種膜材)を採用しています。
工場・倉庫の隣に設置して作業・快適性を高める

工場・倉庫の隣に上屋テントを設置することで、大型車両からの荷下ろしが効率的かつ快適になります。雨天時は積荷を雨から守るだけでなく良好な視界を確保することができ、また、炎天下では直射日光を避けて作業者の熱中症リスクを抑えられます。
一時保管スペースに設置して荷物を守る

敷地内の空いているスペースに一時的な保管スペースを設置したい場合にも上屋テントが活躍します。大型車両がそのまま乗り入れられ、無柱空間でフォークリフトも自由に動けるので効率的な積み下ろし作業が可能です。シンプルな架構で快適な作業環境を整えられるため、一時保管スペースに大きなコストを掛けられない場合におすすめです。
通路に設置して安全性を高める
建物間の通路に屋根を架けたい場合、スペースの狭さから設置が難しいケースが少なくありません。既存建物に庇を増設するなどの解決策もありますが、建物から離れた通路にも屋根が必要な場合は上屋テントがぴったりです。自由なレイアウトで不整形地にもしっかり対応します。雨に濡れると滑りやすい通路は屋根を架けることで安全性を高められることから、通路屋根も需要のある設備です。
おわりに
大型車両を扱う工場・倉庫では、「コストを抑えて機能的な屋根を架けたい」という声が多く聞かれます。そうしたニーズに応えるのが、柔軟性・機能性・コストメリットを兼ね揃えた「上屋テント」です。短工期で設置できるうえ、スペースやコストに制限がある施設でも導入しやすいのが魅力ですね。効率性・安全性だけでなく、作業員の快適性も高めることで労働環境改善を目指したいという方は検討してみてはいかがでしょうか。
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